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フェルマーの最終定理

2008.08.12 | Category 読書記録::自然科学

サイモン・シン著 青木薫訳 「フェルマーの最終定理」 新潮文庫

3世紀半にもわたり数学者たちを悩ませてきたフェルマーの問題が解かれるまでのノンフィクション。
サイモン・シンの著作をはじめて読んだのは「暗号解読」で、あまりの面白さにこの「フェルマーの最終定理」も前々から読んでみたいと思っていたら夏の読書特集と称して本屋に平積みされていたので勢いで購入。
こちらも面白かった!
私は典型的な文型人間で、数学が一番できなかったけれどこの本は最後まで面白く読めた。
まあ、数学の話になると「へー。ほー。ふーん」という程度にしか理解が出来なかったけれど、フェルマーの最終定理が証明されるまでの数々の人間ドラマが面白かった。

「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」と意味ありげなメモだけ残したフェルマー。
この人は人に難問を出しては相手が問題を解けずにぎりぎり歯軋りするのを見るのが趣味みたいな人で、フェルマーの最終定理も本人は証明できたと言うけれど肝心な証明は書き残していないという困った代物だった。
数々の数学者がこの難問に挑んでは敗れ、証明不可能ではないかとも囁かれ、時代遅れの問題にもなっていったフェルマーの最終定理を解いてみせたワイルズ。
しかし、そのワイルズの証明にも欠陥があり、その欠陥を修復するまでのワイルズの苦闘がまたドラマティックだった。
フェルマーの最終定理を解くのに日本人が大きな貢献をしたと評価されているのも同じ日本人としてにうれしいところ。

他の人も言っているけれど、私のような「数学? 見るのも嫌ですね」と思っている人間にも数学の面白さや奥深さを理解させてくれる著者と訳者の力量はすごい。素直に感服する。
あと未読の「ビックバン宇宙論」を読んでみたい。
「フェルマーの最終定理」や「暗号解読」よりは評価がちょっと落ちるみたいだけど、それでも科学の面白さを教えてくれると期待して読んでみよう。

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
Simon Singh 青木 薫

新潮社 2006-05
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21:31 | Comment(0)

宮沢賢治はなぜ石が好きになったのか

2007.07.14 | Category 読書記録::自然科学

堀秀道 「宮沢賢治はなぜ石が好きになったのか」 どうぶつ社

鉱物趣味の本。
著名人と石の話、鉱物趣味の世界、誕生石など。
鉱物の本は多くあっても化学だとかそういう話はさっぱりわからない私にとってこういった鉱物の文化について取り上げている本はとっつきやすくて助かる。
ただ、鉱物の文化史についての本が少ないのは鉱物に関しての科学的知識と歴史への造詣が深い人がなかなかいないからだそうだ。

タイトルになっている宮沢賢治の話では「貝の火」が好きなのだが、オパールのことだったんだなとこの本を読んでようやく理解した。

18:30

はい、こちら国立天文台

2007.07.08 | Category 読書記録::自然科学

長沢工 「はい、こちら国立天文台 星空の電話相談室」 新潮文庫

国立天文台広報普及室に寄せられる質問に回答をしている職員さんの体験談。
観察の宿題の答えを求める子どもや天文学者になりたい学生からの質問、業者やマスコミからの問い合わせ、答えようのない困った質問、警察や弁護士からも問い合わせなどとった数々の電話に答える職員の皆さんにほほえましい気分になったり、深い問題が垣間見えたりして面白く読めた。
畑違いの職場がどんな様子なのかまったく想像がつかないのでこういった本があるのはありがたい。

まあ、個人の信条や思想の問題になってしまうので感想としては蛇足になるのだが、元号や旧暦を過去の亡霊と言ってしまうのはなんだかなあと思ったけれど。
確かに昔は元号も旧暦も存在価値があったけれど、今はなくても必要ないからといってばさっと切ってしまえというのも乱暴な話だよなあ。
ここら辺が合理的思考、科学的思考ってやつなんだろうか。
文化的な意義があるっていうだけじゃだめなのかな。

引っかかるところはあったけれども最初から最後まで興味深く読めた。
読んでよかったと思う。
国立天文台にいってみたいな。

19:31

空の名前 宙の名前 海の名前 森の本

2007.07.03 | Category 読書記録::自然科学

高橋健司 「空の名前」 角川書店

空や雲の名前など気象現象をきれいな写真と言葉で見せてくれる本。
日本の気象を表す言葉がたくさん載っているので日本語が好きな人にもよいと思う。
前々からほしいと思っていたので勢いで買ってしまった。
古本だったから状態はあまりよくないけど。


林完次 「宙の名前」 角川書店

もともとは「宙ノ名前」というタイトルだったが版権が角川に移って新装版になったときに替わった模様。
「空の名前」の夜空版。
夜空の呼び方、星の呼び方。
星座にまつわる神話は西洋よりも東洋のを知りたかったので、東洋をフォローしているのが嬉しい。


中村庸夫 「海の名前」 東京書籍

今度は海版。
海、潮、波、風の呼び方。
言葉の美しさを強調するよりも現象を強調して取り上げている。
「○○の名前」でいろいろ出ているなあ本当に。


ネイチャープロ編集室 「森の本」 角川書店

最後に森版。
写真による森の木や動物たちの紹介。
名前シリーズではないので呼び方についての知識は増えないのでそれが物足りないといえば物足りないが、なんとなく森への理解が深まる。


これらは一応手元においておく資料の一環として買ったのだが結局ほとんど活用できていない。まあいいけど。
この4冊はがっつり知識を得るのではなくぼんやり眺めていて癒されるというのが本来の楽しみ方だろうし。
そんなわけで気が向いたときにぱらぱらめくって眺めている。

21:46

ぼくはいつも星空を眺めていた

2007.06.27 | Category 読書記録::自然科学

チャールズ・レアード・カリア著 北澤和彦訳 「ぼくはいつも星空を眺めていた ―裏庭の天体観測所」 ソフトバンククリエイティブ

天文雑学エッセイ。
作者が天文学者を目指していた少年の頃を思い出し、自宅の庭に自分の天体観測所を作るまでの過程に星の世界のエピソードを織り交ぜていて面白かった。
宇宙を見ることの楽しさ、すばらしさと同時に畏怖や不安、恐怖も語っていた。
宇宙は広大すぎて根源的な恐怖を呼び覚ます。
占星術者の家系に生まれた作者の母が宇宙の始まりと終わりはどういうものなのかという作者の問いに「あなた、それは神秘主義だわ」と言ったエピソードが印象に残った。

23:52

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