小松和彦 「異界を覗く」 洋泉社
異界・異人論、異類婚姻、妖怪の三つのテーマからなる本。
娯楽小説として読むならば異類婚姻は好きなテーマなのだが、実際にある昔話は陰惨なものもあっておっかないなあ。
さらりと読めるが面白かった。
異界論と異人論は他にもいろいろ読んでみたい。
趣味記録と日常諸々
2007.07.06 | Category 読書記録::民俗
小松和彦 「異界を覗く」 洋泉社
異界・異人論、異類婚姻、妖怪の三つのテーマからなる本。
娯楽小説として読むならば異類婚姻は好きなテーマなのだが、実際にある昔話は陰惨なものもあっておっかないなあ。
さらりと読めるが面白かった。
異界論と異人論は他にもいろいろ読んでみたい。
2007.06.24 | Category 読書記録::民俗
谷本一之 「北方民族 歌の旅 」 北海道新聞社
北方民族の芸能についての民族学の研究書ではなく、フィールドワークをする中で著者が見聞きしたことや感じたことが中心。
少数民族として迫害されて自分たちの歌を歌うことを禁じられたこと、どうやって文化を伝えていくかという難問が見えてくる。
いろいろと考えさせられることが多い。
2007.06.10 | Category 読書記録::民俗
「民俗学がわかる。」 朝日新聞社
またもやムック。
発刊が97年と10年前なので情報が古いんじゃないかなあと思いつつ読んでみたが、内容が濃くて面白かった。
よくある雑学程度のムックではなく、内容がしっかりしているのでよみごたえがある。
研究者が自分のテーマについての解説、有名な民俗学者の紹介、隣接分野とのかかわり方、民俗学の大きなテーマ、本の紹介が大体の内容。
いろいろな人が寄稿しているので対立している説やいろいろな観点を知ることができる。
ヨーロッパのフォークロアと同じく、日本で民俗学が発生したのは近代化により古い慣習や伝統が消えつつある状況だったからだそうだ。
民俗学が伝統を取り上げることによって逆説的に日本文化とはこういう
ものだと近代化の波にさらされる人々に植え付けた。
では、近代化が終わり古い慣習や伝統がなくなった今は民俗学も終わるのか? 今後どういう方向で研究をしていくのか?という問いに対して研究者として携わっている人たちから回答が読めたのはよかった。
あと、民俗学の祖である柳田国男についての論考が多い。
賛同にせよ批判にせよここまで語られる柳田の知の巨人っぷりはとんでもないな。
日本人は稲の文化というのを植えつけたのもこの人が大きいんだよなあ。
フレイザーは死んでも柳田は死んでいないというのが印象に残った。
まったく話は変わるけれど飛良さんはフレイザーの王殺しでごはん3杯いけます。
2007.05.28 | Category 読書記録::民俗
赤坂憲雄 「山の精神史 柳田国男の発生」 小学館
柳田国男論の4部作のうち一番初めの一冊。
柳田国男の山人論の功罪。山人論がどういったいきさつで生まれ、否定されていったのか。
今の日本人が来る前には異民族がいたよ、その人たちは山に追われていって今でも山に住んでるんだよというのが柳田の山人論らしい。乱暴な理解だとは自分でも思う。
研究をしても山人論を裏付けるものは出てこず、南方熊楠の強烈な批判もあってその説は柳田自身も表立って主張することはなくなる。そして山人論の替わりに柳田の関心は常民へと移っていく。
私の一番だめなところは体系だった知識がないことなのでそれを少しでも克服しようかと思って読んでみた。面白かった。柳田の切り開いたものと限界がほんの少しだがつかめた気がする。
民俗学をかじった程度の人間としてはいろいろと思うところはあったのだがうまくまとめきれない。そりゃあまあ、最終的には「日本人ってどういう人のことを言うんですか?」という問いにたどり着くのだからそう簡単には答えがでないわけだけども。
2007.05.20 | Category 読書記録::民俗
谷川健一 「海神の贈り物 民俗の思想」 小学館
いろいろなところに寄稿した文章を南島、地名、異界、民俗の思想の四つのテーマに分けて一冊にまとめたもの。
論文ではないからこそ著者の「小さきもの」への親愛や郷愁を知ることができてよかった。
こういうのが好きだなあ。
余談になるが、一時期自分の家のルーツに興味があるという人にお会いする機会が多いときがあった。
まあそういう人は土地の有力者だとか武士とかわりと他人に自慢できる家系の人が多かったんですな。
うちはおそらく農民だとわりとはっきりしているので自分の家のルーツには興味がないのだが(だから近所にある檀那寺で過去帳を調べたこともない。過去帳が残っているかどうかすら知らない)、民俗学に惹かれたのは歴史に何も残さずに死んでいった人たちが自分の祖先であり自分もいずれそうなるから親しみを感じているからかもしれないと突然思った。
作者の名もなき人々への関心に共感するのはそういうことじゃないのかと。
そんなことを考えた本だった。