・赤松明彦 『楼蘭王国 ロプ・ノール湖畔の四千年』 中公新書
楼蘭王国の歴史についての概説。入門書によさそう。
・岩崎雅美 『中国・シルクロードの女性と生活』 東方出版
新疆地区のウイグル族の生活。ざっと知るにはいい。
・陳舜臣 『西域余聞』 たちばな出版
西域、シルクロードに関する随筆集。専門書をいきなり読んでも理解できないので入り口として読む。面白かった。
・NHK「新シルクロード」プロジェクト編著 『新シルクロード』全5巻 NHK出版
シルクロードの現在。現代問題も考えさせられる。
・白川静・梅原猛 『呪の思想 神と人との間』 平凡社
漢字、孔子、詩経の三つのテーマに対談。呪という文字が象徴している通り血生臭い話がごろごろ出てくるが、そこが面白い。
・徳田隆訳 『敦煌の夢』 竹内書店新社
敦煌の研究や保護に尽力した人びとに焦点を当てている。砂漠に囲まれ、ろくに生活物資も食料もないという劣悪な環境の中で家族に犠牲を強いながらも研究をして敦煌の石窟を盗賊から保護した人々の情熱には頭が下がる。
・木津雅代 『中国の庭園―山水の錬金術』 東京堂出版
内容もそんなに難しくなく、中国庭園についてまず簡単なことを知るのにはよかったと思う。
・金子民雄 『西域 探検の世紀』 岩波書店
20世紀前半に地図上の空白を埋めるべく行われた西域探検。その裏では戦火こそ交えないものの、西域の支配権をかけてしのぎを削っていた。冒険に満ち溢れた西域探検の陰で行われていた外交の駆け引き。西域の古代の遺物の発見から、富と名誉をめぐるもう一つの静かな戦い。純粋な学術的探究心から活動する探検者や発掘者たちだが、政治とは無関係にはいられない。そしてそんな緊迫した事情などお構いなしに駆け巡った日本の第二次西本願寺発掘隊。
・コリンヌ・ドゥベーヌ 『古代中国文明―長江文明と黄河文明の起源を求めて』 創元社
中国の古代文明についての概説。取り扱っている時代は新石器時代から漢の滅亡まで。内容は考古学に偏っており、文献史学的な解説はほとんどない。カラーの図版が豊富であり、有名な文物は一通り載せられているのが魅力。
・稲畑耕一郎 『神と人との交響楽 中国 仮面の世界』 農文協
中国の仮面について。考古学、民族学からの成果が中心。
・宮田昇 『流転 清朝秘宝』
清朝崩壊の際に義和団事件を契機として美術品がどのように、誰によって、どこへ流出したかを残された文書からたどっていく。美術史かな。
・加藤千恵 『不老不死の身体 道教と「胎」の思想』 大修館書房
不老不死をどのように目指していたかについて。神仙になるために、丹薬を煉成する「外丹術」(煉丹術)と身体に備わる気を練り上げる「内丹術」の二つの方法があり、内丹術を取り上げている。
・スヴェン・ヘィデン著 鈴木哲造訳 『さまよえる湖』 中央公論社
この本は中央アジアを探検し、ロプ・ノール湖、楼蘭などを発見したスヴェン・ヘィデンの旅行記。
・安田エイ胤(えいいん) 『玄奘三蔵のシルクロード 中央アジア編』 東方出版
玄奘の旅をたどる企画本全四冊の第二巻。玄奘はインドに急いで向かったため中央アジアに関してはあまり記録がないそうなので、中央アジア編は現在の中央アジアの様子について紙面が多く割かれていた。中央アジアといえばソ連崩壊が引き金となって民族紛争が吹き荒れる地帯なので痛ましい話も多い。
・彗立(えりゅう)/彦ソウ(げんそう) 長澤和俊訳 『玄奘三蔵 西域・インド紀行』 講談社学術文庫
玄奘の弟子である彗立と彦ソウが書いた玄奘の伝記『大慈恩寺三蔵法師伝』のインドへの旅の部分の現代語訳。解説によると、『大唐西域記』は地理書であるので、玄奘の旅の実際の様子は『大慈恩寺三蔵法師伝』のほうが詳しいとのこと。伝記なので玄奘と仏教のの素晴らしさを称えるものになっているのはしかたないか。
・バーナード・ミーハン著 鶴岡真弓訳 『ケルズの書』 創元社
ケルズの書についての詳細な解説。カラーの図版が豊富で、緻密な装飾がじっくり見たいときにもってこい。
・レイ・ページ 『ルーン文字』 学芸書林
ルーン文字とはまあファンタジーがお好きな方ならたいてい名前は知っているんじゃないだろうか。しかしこの本では魔術、オカルト的な要素はくだらねえとばっさり切り捨てあくまで意思伝達に使われる文字として学術的に扱っているので、ルーン文字に魔術やファンタジーを求めている人には向かないんじゃないかと。
・大貫良夫 『アンデスの黄金』 中央公論新社
こちらはペルーでのクントゥル・ワシ神殿の発掘の責任者の方の著作。発掘の様子と、発掘物をどう扱うかどう生かすかで、現地の人々との衝突や協力していく過程を書いている。
・ハワード・R・ターナー著 久保儀明訳 『図説 科学で読むイスラム文化』 青土社
中世イスラムの科学史。イスラムの科学は古代ギリシャの思想などの影響下にあるので、ヨーロッパとイスラムの科学はずっと近いそうだ。宇宙論、数学、天文学、占星術、地理学、錬金術などそれぞれが魅力的なテーマなのでもっと掘り下げて知りたい。