Sponsored Link

log

たまゆらの道

2007.07.14 | Category 読書記録::手工芸

志村ふくみ 志村洋子 「たまゆらの道」 世界文化社

染め、織りの作家である母子のエッセイ。
染めと織りの道を志した理由、日本各地の織物、織物のルーツを求めた中東への旅について。
美しい織物や染め、刺繍とそれらを作る人、守る人とのふれあいは読んでいるこちらも穏やかになれる。
いい本だった。

18:48

一生一色

2007.06.24 | Category 読書記録::手工芸

志村ふくみ 「一生一色」 求龍堂

染色作家のエッセイ。
植物や蚕の命の温かさや重さについての言葉はひたむきに取り組んできた人だからこそ重さがある。
女性ならではの丸さ、柔らかさ、豊かさが出た文体は読んでるだけでこちらも豊かな気分になる。
昔はこういう女性的な文章は好きではなかったが好みもずいぶん変わったものだと思う。

20:49

最近の読了

2007.05.02 | Category 読書記録::手工芸

連休は読書がはかどるなー。
最近は仕事が終わった後だとぐったりして本を読む気力と体力を搾り出すのも難しい。
というわけでまとめて読書記録。
一冊一冊細かく書こうとすると時間がかかるのでもうこれからはまとめて数行で書いてしまうことにする。

山崎和樹 「草木染 四季の自然を染める」  山と溪谷社
草木染めの本。
染料の種類と染めの色見本が中心。
染め方についてはちょろっと触れている程度。
家庭でできるようにということで簡単な内容になっている。
使用している媒染(発色の手助けして、色素を定着させるためのもの)は手に入りやすいアルミと鉄のみ。
さすがに錫や銅は処理が大変だし、廃液を垂れ流すわけにはいけないからなあ。
家でもできるように買ってみたんだけど、これならもうちょっと濃い内容のを買ってもよかったかな……
染色で使う鉄の作り方が書いてあったのはよかったんだけど、隅っこに小さく書いてあったから最初はぜんぜんわからなかったよー。
私みたいなど素人がどんな染料があるかなー、どんな色が出るのかなーと入門書として読むにはいいと思う。

ちなみに草木染という言葉は新しく、山崎斌という人が科学染料で廃れてしまった天然染料による染物のよさを多くの人に知ってもらおうと昭和に考案した呼称だそうな。
多くの人に使ってもらいたかったから商標登録をとらなかったらしい。
だから草木染という言葉をあえて使わない作家さんもいる。
著者は山崎斌の孫だそう。

吉岡幸雄 「日本の色辞典」 紫紅社
名前のとおり色辞典。
著者は染色家であり染色の研究者でもあるのでいろいろな文献から古代の色を再現し、その色見本を色の名前の由来とともに載せている。
色の薀蓄はもちろん、布を染めるのに使った染料と媒染が載っているのでありがたい。
青を染めるのにはやっぱり藍しかないんだなー。
青がほしいなあと思ってるんだけど、藍はいろいろ大変そうなイメージが。
まあ、今ならわざわざ建てんでも手軽にできる方法はいくらでもあると思うけど。
そして緑を染めようと思ったら藍に黄色をかけるしかないと。
こういうのを調べていくと本当に昔は色を得るのは大変だったとよくわかる。

吉岡幸雄 「日本の色を染める」 岩波新書
図書館で借りてきた。
これを読めば染色の歴史がとりあえず一通りわかるんじゃないかなーと思って。
前出の「日本の色辞典」とかぶる内容もあったけれど、時代ごとの色についての価値観がわかってよかった。

……これのどこが数行だ。

23:57 | Comment(0)

漆 塗師物語

2007.03.07 | Category 読書記録::手工芸

赤木明登「漆 塗師物語」 文藝春秋

編集者をしていた著者が仕事をやめてから漆塗りの職人としてひとり立ちするまでの回顧録。
最初は職人になると空回りしたり右往左往している様子が滑稽でついつい笑ってしまったが、だんだん引き込まれて最後はしんみりしてしまった。

27歳で仕事を退職して東京から輪島に家族で行ってしまう行動力はすごいなー。
修行を始めたばかりの頃の収入なんかも書かれているが、それで家族3人と犬猫まで食べていけるものなんだな。
自分を表現しなければ死んでしまうと思い詰めて輪島までいったのに、それが職人の修行をして自分なりの漆の器を追求しているうちに自分を表現したいなんて思わないと思うようになっていた。
「自己表現」と「個人が見える」ことはまったく違うという言葉が印象に残った。

22:15

染めと織りと祈り

2007.03.07 | Category 読書記録::手工芸

立松和夫「染めと織りと祈り」 アスペクト

染め、織りのエッセイ。
各地の職人から取材した内容が落ち着いた文章でつづられている。
読んでよかった。おもしろかった。

染め、織りの技術的な話もさることながら職人さんの生き方が印象に残った。
金銭的には苦しい環境でもそれを感じさせない人、家業を継ぐために夢を捨てなければならなかった人、どなたもしっかりと地に足をつけて生きてるんだろうな。
昔は何も考えずに職人さんになれたら楽しいだろうなーとか考えていたけれど、今は生活をすることを考えたら将来や収入のことを考えると職人さんは大変だろうなーと思ってしまう。
そんな状況でもしっかりと生活をしている人がいるんだよなあ。
人生は千差万別だ。
そんなことを考えながらもやもや。

21:58

  • prev
  • next