エリザベス・コストヴァ著 高瀬素子訳 「ヒストリアン」 NHK出版
父の書斎で見つけた竜の描かれた古書と「親愛なる、そして不運なるわが後継者へ」という文言で始まる謎めいた手紙。
娘がそれの意味することを尋ねたところ、父は失踪した恩師と彼女が幼いころに亡くなった母の話を少しずつ始める。
しかし父もまた姿を消してしまい、残された娘は父の行くを求めて旅に出る。
ずいぶん前に買ってからちまちま読み進めていたのをようやく読了。
例によって例のごとくヨーロッパやトルコについては知識が少ないため噛み砕きながら読んでいくので結構時間がかかった。
作中の言葉を借りれば歴史学者版吸血鬼狩り。
吸血鬼のモデルとなった串刺し公ヴラドを研究していた父の恩師が失踪し、その行方を追ってヴラドについて研究を始めた父にも危険が迫り、そして娘もまた研究へと、ヴラドと歴史学者の対決の小説。
ラストは少し駆け足かと思ったが、最後の演出は心憎いと思った。
東欧の歴史や町並みについても書いてあるからそこを読むだけでも楽しい。

